どうかこのまま、ずっと一緒に居られますように。


「かーずま」
後ろから急に飛びつかれ、俺は前のめりになり転びそうになった。
「大丈夫、一馬?」
だがそれは英士の手で何とかそれが阻止された。
「結人、危ないでしょ」
「悪ぃ悪ぃ」
言葉では謝っているのだが、態度では明らかに謝っていないのが分かった。
まぁ、何時もの事なのだから何を言うでも無いが。
「悪いと思ってないでしょ」
英士はそれがどうやら気に入らなかったらしい。
ギロッと睨みつけた目がとてつもなく怖かった。
「いや、本当に悪いと思ってますって!!」
流石の結人も英士には敵わなかったらしい。
「………」
視線だけで人が殺せるかも知れない、俺はふとそんな事を思った。
「うぅっ、一馬ぁ……」
助けを求められている気がする。
元はといえば結人が悪いのだが……仕方が無い。
「ほら、英士!結人も反省してるんだし、俺は大丈夫だったんだから」
小さくため息をつきながら英士は俺の頭を見ると小さく微笑んだ。
「一馬が言うなら仕方ないね。結人、もうしないでよ」
「はーい!!かぢゅまー、ありがとー」
「抱きつくな!!」
元気よく返事をした後に俺に抱きついてきた結人。
飛びかかって来なかっただけ、先程の教訓を生かしている、と言えるだろう。
「まぁまぁ、そんな冷たい事言わずに!友情を確かめようじゃないかー」
「結人」
「うっ……すみません、調子に乗りました」
「……えーと、そろそろ行かね?」
今日は久々に3人で映画でも見に行こうか、と約束をしていたのだ。
「そうだね、誰かのせいで随分時間が無くなったみたいだし」
「え、俺のせい!?」
「誰も結人のせいだ何て言ってないよ」
「英士顔が怖いって……」
「何か言った?一馬」
……ごめんなさい、何も言ってないです。
「あ、そろそろ時間じゃね?」
結人が携帯を見ながらそう言った。
俺も自分の時計を確認する。
「……急いだ方がよくない?」
「そうだね」
「よし、走るか!!走れー!」
その言葉につられ、俺は走り出した。
「結人!」
止めようとした英士だが結局一緒になって走ってるし。
「一馬、何笑ってんの?」
隣を走る結人が俺に問う。
「いや、何か楽しいな、って」
「この結人様がいるんだからとうぜーん」
「威張んなよ」
こんな日常が楽しい。


だから、この先もずっと3人一緒に居させて下さい。
それが俺の願いです。



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2007.6.1

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