君に恋する




君に惹かれたのはいつからだっただろう・・・。

 

 

素直に凄いと思った。

今まで10番は俺のものだったし。

でも、本当は凄く脆かった。

あんなに力強いプレーが出来るのにどうしてこんなに弱いのか・・・

俺には分からなかった。

 

 

美人だなって思った。

ただそれだけだった。

でも、英士の10番がアイツに渡って・・・

信じられない!と思いつつもいつも目で追っていた。

何て綺麗なプレーをするんだろう・・・そう思った。

 

 

正直嫌いだと思っていた。

英士の10番は取るし・・・

実力は認める。あんなにも綺麗なパス出すし。

でも、どこと無く俺と似ていた・・・。

 

 

君に伝えたい俺たちの想い。

きっと叶うことなんて無いだろうけど。

それでも俺たちは・・・

 

 

君に恋する。

 

 

 

 

 

東京選抜の練習場に仲良し3人組と言われる3人が到着した。

「はー、眠っ!」

「・・・結人いきなりだね」

「いやー、昨日ゲームに熱中しちゃってさ!寝るの遅くなっちゃったんだよ!」

「・・・・・・・バカだ」

「なんだと!ばかじゅまの癖に!」

「ばかじゅまって言うな!!つーか、混ぜるな」

そんな言い争っている2人をよそに郭はある人物を見つけた。

「水野!」

そう呼びかけるとその人物、水野は郭の方を向いた。

郭の声で水野がいる事を知った若菜と真田は言い争いをやめていた。

 

 

「水野おはよう」

郭が水野に向けてそう言うと続けて2人も挨拶をした。

「はよ・・・」

その水野はというと眠そうに返事をした。

「水野、どうしたの?眠いの?」

心配そうに水野の顔を覗き込みながら言う若菜。

「ん・・・ちょっと、な」

滅多に見せない笑みを少し浮かべながらそう答える。

だが水野のことをずっと見ていた3人には分かってしまった。

水野が無理をしているのを。

「水野、無理すんなよ!」

少し怒ったように、でも、とても心配した声で真田が言った。

真田の突然の言葉に吃驚した水野だったが、心配を掛けないようにと思い、

「大丈夫だよ」

と言った。

それが逆効果だと知らずに。

「大丈夫じゃないでしょ、そんな顔して・・・」

「そうだぜ!水野」

そう言うと若菜は自分の目元を指した。

水野は訳が分からないという顔をする。

「隈・・・水野隈が出来てるんだよ!」

そう言われて初めて気がついたらしい水野はそっと自分の目元に触れた。

「・・・・気付かなかった」

3人は、はぁ、と小さいため息をついた。

「水野少し休んだ方が良いよ」

「いや、練習始まるし・・・」

「大丈夫でしょ、まだ時間あるし・・・起こしてあげるから」

有無を言わさずに水野を木陰に連れて行く。

時々躊躇い立ち止まる水野を若菜が背中を押して即す。

 

そこは眩しい光を遮るのに丁度良い場所だった。

サーっと涼しい風も通り抜ける。

 

「水野、膝枕してあげようか?」

「なっ!」

その言葉に反応し見る見るうちに真っ赤になっていく水の。

「遠慮しなくて良いよ」

「してないっ!!」

そんなに思いっきり否定しなくても・・・と郭は呟きながら水野を座らせた。

「結人」

その声に反応し若菜は水野に抱きついた。

「ちょっ!何すんだ!」

訳の分からないといった感じで言う水野に若菜はニッと笑い。

「膝枕で寝るって言わなきゃ放さないもんねー!」

流石に若菜にずっと抱きつかれているのは困る。

そう思い意を決した水野は言った。

「・・・・・・・・・・膝枕で寝るよ」

小さい声だったが3人にはしっかりと聞こえた。

 

 

静かな寝息が聞こえてくる。

抵抗したにも関わらず郭の膝・・・まぁ、この場合は太ももなのだが・・・余程眠かったのであろう、先の言い争いから数分も経たずにこの状態となった。

3人はその寝顔を静かに見ていた。

「何かチューしたいかも」

「んなっ!」

若菜のポロッと出た感想に思わず真田の顔が真っ赤になる。

「ゆ、ゆ、結人!!お前何言っ・・・!」

全部言い終わる前に郭が自分の口元に人差し指を重ねた。

「あ・・・悪い」

水野を起こしてないか確認しながら謝る。

それを見ながらクスッと笑いながら郭が言う。

「でも、キスしてみたいよね」

「だろ!」

「・・・っ!」

またもや顔を真っ赤にしていく真田と嬉しそうに笑う若菜。

郭は水野の髪をそっと撫でた。

「あのさ、一馬だって水野に触りたいだろ?」

「それは・・・そうだけど・・・」

「だったら・・・チューだってしてみたいと思わない?」

俺は当然したいけど、と付け加えて真田に問う。

真田は顔を赤くしながら、でも、とても真剣に言い始めた。

「そうかも知れ無いけど・・・俺、水野の傍にいれるだけで・・・幸せだから・・」

誰もが同じ気持ち。

「そーだな・・・」

郭は無言で頷く。

 

 

 

叶わないと思っているけど仕方ないんだ。

君の事好きだよ、愛してる。

触れたくて、触れたくてどうしようもないけど・・・

触れられない。

だけど・・・・

 

 

俺たちは君に恋をする・・・。

 







END





U−14×水野ー!!何ていうか悲しい恋の物語?
悲恋系ですね。多分。
それにしても、膝枕・・・して欲しいなぁホント(笑)
というか今の所健全で頑張ってます。
にしても話の筋がイマイチ分かりませんね・・・すみません、ホント。
水野実は薄っすらと気持ちに気付いてるんだと思います。
でも、答える事が出来ない・・・という微妙な気持ちだと私は思った!!(ぇ




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