友という名の仮面










好き。
それはどういった意味で?
like or love  どっち?
別にどっちでも良いじゃないか。
好きなものは好きだから仕方が無い。そう割り切れればどんなに楽なのだろうか。







2人には彼女がいる。
英士の彼女は大人しい感じのする美人な子。
結人の彼女は目がくりっとした可愛い子。
2人とも話したことがあるが良い子たちだった。
でも、イライラするのはどうしてだろう・・・。それは、俺が英士と結人が好きだから?
友達として・・・。
違う・・・。心に、頭に、何度も言い聞かせた。英士と結人は友達だと。でも、無理だった。
俺は、英士と結人が好きだ。友達としてじゃなく・・・・。勿論友達としても好きだが、そういう事じゃなくって、俺は英士と結人を恋愛という感情で見ている。
・・・いつからだろう?
いつから俺は2人をそんな風に見ていた?
多分、それはほんの小さなきっかけ・・・。









「俺らはずっと親友だよな!」
「当たり前でしょ」
「あぁ!」
親友、その響きは嬉しいのに胸が痛む。
「どうした?一馬」
「何でもねぇよ」
心配してくれるのは嬉しい。でも、それは時には残酷なモノだと最近思い始めた。
愛しすぎて・・・悲しい。
「なんだと!?バ一馬のくせにぃ〜!」
「バ一馬って言うな!」
言い合っているのは楽だ。その時は何も考えずにすむ。
それに、そのときの結人は俺しか見えていないのだから。
あぁ、なんて独占欲・・・。本当にバ一馬だ・・・。
「もう、2人とも止めなよ」
少し呆れた表情を見せながら止めに入る英士を見れ俺と結人がピタッと止める。
「でもさ英士、一馬が生意気!」
「んなっ・・・!」
「はいはい、俺からすれば2人とも生意気」
「・・・なんだよ、それ」
微妙に引き攣った笑いを浮かべながら言う結人を見て少し可笑しくなった。
「何笑ってんだよ!一馬っ!」
「いや・・・別に」
「・・・一馬?」
不思議そうに見る英士の顔にまた少し可笑しくなる。
2人とも俺を心配してくれる。大事にも思ってくれる。
大切な・・・大切な2人。
きっと、この先・・・何か天変地異でも無い限り、2人と恋愛関係なんてものにはなれないだろう。
だから、今は此処の奥底に沈める。
今は、まだ友という名の仮面を被り。
2人と一緒の道を歩いて行きたい。
それがどんなに辛くて悲しいものだとしても、それはある意味幸せなのかも知れない。








友という名の仮面を被り言う。

『すきだよ』と。










何かやはりともいうべく似た傾向の話。もっと青春しろよ!というか、真田がー!・・・って私のせいだな。


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